2021.02.09
お菓子なコネタ なぜカンパンの缶には金平糖が入っている?
お菓子にまつわるちょっとした「コネタ」をお届けする「お菓子なコネタ」。
今回は、カンパンの中に入っている金平糖についてです。
なぜ、カンパンの缶に金平糖が入っているのか?
出典:写真AC
防災用品の中の保存食として、昔から定番なのが、「カンパン」。
カンパンはビスケットの中でも賞味期間が長く、保存性が高いので、備蓄に適しています。
缶入りのカンパンの中には、金平糖が混ざっているものが多いのですが、何故だか知っていますか?
唾液の分泌を助けるため
カンパンだけを食べていると、口の中がパサパサしてきます。口の中の水分がカンパンに奪われてしまうのです。そこで、金平糖の出番!
金平糖を舐めると、口の中に唾液が発生して、口の中の水分を補うことができます。
出典:写真AC
飲み物と一緒に食べればいいのでは?
もちろん、カンパンと一緒に飲み物を飲める環境であれば、金平糖は必要ありません。ただ、カンパンは非常食としての役割が多く、水分を持ち合わせているとは限りません。
もともと「軍用」の食品だったカンパン
出典:写真AC
カンパンは、その保存性の高さから、ローマ時代に兵糧(軍隊の食糧)として支給されていました。日本でも、江戸時代に水戸藩や薩摩藩が軍用の食糧としてカンパンのようなものを作っていたと記録されています。
戦時ならなおさら、水分を持ち合わせていない場合も多かったのでは。
カンパンの中に金平糖が入れられたのは1931年からのようです。
1931年、乾麺麭は従来の大型のものからドイツ軍糧食のハードビスケットを参考に小型化され、1食は225g、金平糖が同封された。これらは袋に包装され、日中戦争以降、軍用食料の国民への普及が意図された。
Wikipediaより引用
"乾麺麭"は乾燥させたパン、という意味。日清戦争前の乾麺麭は今よりもさらに固くて、食べるのに30~40分もかかったそうです。顎が疲れそう。
糖分の補給にも役立つ金平糖
金平糖は糖分補給にも役立ちます。疲れた体には甘いものがいつの時代も必要なんですね。
岡本太郎の母が絶賛?!白色を抜いた理由
出典:Wikipedia
最後にもうひとつ。カンパンの中に、糖分補給として金米糖(金平糖)を入れたものを、保存食として機能するかを試すためのテストが、極寒の地シベリアでテストが行われたそうです。品質検査のために極寒の地に行っちゃう、っていうのがそもそもすごいですが。
その際、金平糖の白色が「氷の山を連想する」ということで、不評をかったのだとか。
そこで、白色を除いて、、黄、青、ピンク、紫、緑の5色の金米糖を採用しテストした結果、大好評を得たのだそうです。
その一連の話を当時の人気作家であり、「芸術は爆発だ!」で有名な岡本太郎の母である岡本かの子氏が新聞の随筆欄で絶賛したのだとか。
出典:三立製菓
おわりに
お菓子なコネタ、今回はカンパンの中の金平糖についてでした。
小さな金平糖にも、大きな役割があったんですね。
非常時にしか口にしないイメージも多いカンパンですが、カンパンメーカーの三立製菓のサイトにはおいしいカンパンの食べ方が載っています。参考にしてみてくださいね。
三立製菓Webサイトはこちら
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yu-ko
ゆるキャラ、コネタ、音楽(ライブ・フェス)、乗り物好き。鉄道・恐竜好きの4歳児の母。子供と楽しめる玩菓の紹介や、クスッと笑えるコネタ記事をお届けします。好きなお菓子は「うまい棒」「チップスター」。