2025.09.24

【おせんべいを食べようプロジェクト】第3回「意外と知らない?地域ごとの味の違い」


連載3回目「おせんべいを食べようプロジェクト」

「おせんべいを食べようプロジェクト」とは?

「おせんべいを食べようプロジェクト」は、おかきやおせんべいを作っているメーカーさんにインタビューし、おせんべいの魅力を再発見しよう!という企画です。
米菓大好きなもちみが、もっとおかきやおせんべいの魅力を知ってもらいたい!という気持ちで探求していく本企画。3回目は「意外と知らない?地域ごとの味の違い」です。

3回目のテーマ「意外と知らない?地域ごとの味の違い」

あられやおせんべいの味付けは、その地域の食文化を色濃く反映しています。
特に、醤油の色や味、出汁の風味、そして調理法や食材の使われ方によって、東西で好みが分かれることが多いんです。
今回は、地域ごとに好まれるあられ・おせんべいの味わいをピックアップしてみました♪

東西の味の好みの基本

実は、このあられやおせんべいには、地域によって好まれる味の傾向があるのをご存知でしょうか?特に、日本の食文化を語る上でよく耳にする「関東風」と「関西風」のように、あられ・おせんべいの味付けにも東西で大きな違いが見られるんです。

醤油の好み

関東では濃口醤油が主流です。そのため、あられやおせんべいの色も濃く、しっかりとした醤油の風味が特徴的です。
一方、関西では、素材の味を活かす薄口醤油が好まれます。色が薄く、上品でまろやかな味わいに仕上がっていることが多いと言われています。

出汁(だし)の風味

関東では、濃口醤油と相性の良いかつお出汁をしっかりと効かせることが多いです。
関西では、水質にも適しているとされる昆布出汁を基本とし、あっさりとした中にも深い旨味を感じさせるのが特徴です。

このような東西の味の違いは、単なる個人の好みの問題だけではありません。そこには、長い歴史やその地域の風土、さらには水質といったさまざまな要因が複雑に絡み合って形成された背景があります。

歴史的な背景

江戸時代の江戸には、武士階級が多く住んでいたために、濃い味付けや、忙しい中でも手早く食べられるような、手間のかからない食事が好まれました。
一方、京都や大阪などの関西地域では、公家や裕福な商人の間で、素材の味を繊細に活かした、上品で洗練された食文化が発展していったと言われています。

また、地域ごとの水質の違いも、出汁の文化に大きな影響を与えたと考えられていて、関東の硬水はかつお出汁と相性が良く、関西の軟水は昆布出汁の旨味を引き出しやすいと言われています。

これらの歴史的背景や地域の特性によって、東西の味の違いができているそうです。

エリアごとに好まれるあられ・おせんべい

北海道

亀田製菓 揚一番

北海道の広い大地を思わせる、ざくっとした食感が特徴の揚一番。醤油の香ばしさと程よい甘さが後を引く、どこか懐かしい味わいです。大人から子どもまで誰もが楽しめるシンプルなおいしさが、北海道の人々の心をつかんでいます。小腹が空いたときや、お茶請けとしてもぴったりです。

岩塚製菓 江戸揚げ(道内限定)

北海道限定で販売されている江戸揚げは、揚げせんべい特有の香ばしさと、米の旨みを存分に感じられる一品です。サクッとした軽やかな食感と、濃厚な醤油の風味が絶妙なバランスです。「オホーツクの塩」で風味良く仕上げた味わいを、ぜひこの江戸揚げで堪能してください。

東北

立正堂 純米サラダ

米どころ東北が誇る、米の風味豊かな純米サラダ。厳選された純米を使用し、シンプルながらも奥深い味わいです。サクサクとした軽やかな食感と、程よい塩加減が後を引くおいしさ。お茶の時間にはもちろん、お酒のおつまみとしても相性抜群で、幅広い世代に愛されています。

酒田米菓 オランダせんべい

東北のソウルフード、山形県生まれのオランダせんべい。名前はオランダですが、実は「おらだ(私たちの)ところのせんべい」が語源と言われています。薄焼きのパリッとした食感と、あっさりとした塩味が特徴です。飽きのこない素朴な味わいで、地元の人々にとっては子どもの頃から慣れ親しんだ味です。

秋田いなふく 納豆せんべい

秋田の食文化を代表する納豆をお菓子にした、納豆せんべい。納豆を乾燥させて練り込んでいるため、納豆特有の風味と粘りが楽しめます。パリパリの食感と、口に広がる納豆の香ばしさがクセになります。秋田ならではの斬新な味わいは、お土産としても喜ばれること間違いなしです。

関東

天乃屋 歌舞伎揚

華やかなパッケージと、醤油の旨みがたっぷり詰まった歌舞伎揚。サクサクとした軽い食感と、甘じょっぱい味わいが特徴です。
一口食べれば、口の中に広がる香ばしさと、ほんのりとした甘みがやみつきになります。誰もが知っている定番の味わいは、関東圏の人たちの日常に溶け込んでいます。

鹿島米菓 いぶし銀ぶっかけ塩

米菓の概念を覆す、新しいおいしさのいぶし銀ぶっかけ塩。あえて割れやすく作ったせんべいに、ざくざくの塩を「ぶっかけ」た、ワイルドな見た目が特徴です。噛みしめるほどに米の甘みと、塩のしょっぱさが感じられる絶妙な味わいです。

東海

マスヤ おにぎりせんべい

おにぎりの形と海苔の組み合わせがユニークなおにぎりせんべい。ほんのりとした醤油の風味と、パリッとした食感が食欲をそそります。どこか懐かしい味わいです。

三国屋 田舎あられ

素朴な味わいが魅力の田舎あられは、愛知県で長年親しまれているお菓子です。米の風味を最大限に引き出すため、昔ながらの製法で作られています。サクッと軽い食感と、シンプルな塩味が特徴です。お茶と一緒にゆっくりと味わいたくなる、心温まる一品です。

栗山米菓 渚あられ醤油味

カリッとした堅めの食感が特徴の渚あられ醤油味。米の粒が感じられるほどしっかりとした歯ごたえが楽しめます。濃厚な醤油の風味と、米の旨みが口いっぱいに広がります。一度食べ始めると止まらなくなる、食べ応えのあるあられです。

北陸

北陸製菓 ビーバー

ユニークな名前と、独特の形が愛らしいビーバー。昆布の旨みがぎゅっと詰まった、軽くてサクサクの食感が特徴です。一度食べ始めると止まらなくなる、ほどよい塩加減が絶妙です。北陸を代表するご当地お菓子として、地元の人々にとってはなくてはならない存在です。

日の出屋製菓 しろえび小判

富山湾の宝石「白えび」を贅沢に使用した、しろえび小判。白えびの芳醇な香りと、上品な風味が口いっぱいに広がります。パリッとした軽い食感と、程よい塩加減が絶妙なバランスを生み出しています。日本茶にも、お酒にも合う、お土産としても人気の高い一品です。

亀田 サラダホープ

新潟のソウルフードともいえるサラダホープ。カリッとした食感と、あっさりとした塩味が特徴です。サラダ油をベースにした、優しい味わいが後を引きます。シンプルながらも飽きのこないおいしさで、地元の人々にとっては幼い頃から慣れ親しんだ、懐かしい味です。

近畿

ぼんち ぼんち揚げ

大阪発祥のぼんち揚げは、関西の人々にとってお馴染みの揚げせんべいです。サクサクとした軽い食感と、うすくち醤油や、鰹と昆布のおだしを使用した、やさしい味付けが特徴です。
一度食べ始めると手が止まらなくなるおいしさで、おやつにはもちろん、お酒のおつまみとしても愛されています。

亀田製菓 海老のりあられ

一口サイズのあられに、海老の香ばしさと海苔の風味を閉じ込めた海老のりあられ。カリッとした食感と、口の中に広がる海老の旨みがたまりません。小袋に入っているので、ちょっとしたおやつや、おつまみにも最適です。

九州

三幸製菓 ミニサラダ

全国的にも人気の高いミニサラダは、九州でも特に愛されています。サクサクとした軽やかな食感と、程よい塩加減が特徴です。一口サイズで食べやすく、ちょっと小腹が空いたときや、お茶うけとしてもぴったりです。どんな飲み物とも相性が良く、幅広いシーンで楽しめる定番の味わいです。

まとめ

あられもおせんべいも、日本人にとって昔から親しまれてきたお米のお菓子ですが、使われるお米の種類や、蒸す・搗く・焼くといったそれぞれの工程に違いがあることをわかっていただけたかなと思います。

もち米の粘り気を活かしたあられ、うるち米の風味とパリッと感を追求したおせんべい。どちらもこだわりと手間が詰まっていて美味しく味わえるので、ぜひ食べる時には想いを馳せてみてくださいね♪

 

この記事を書いたライター

もちみ

お菓子作りや工作など、なにかを作るのがが大好きな30代 楽しい気持ちになるお菓子を紹介します! 好きなお菓子は亀田製菓「白い風船」とブルボンの「ロアンヌ」と「エリーゼ」

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