2020.11.30

お菓子な博物館 第11回 ~クリスマス <イギリスのクリスマスケーキ>編~


 

目次

 

いよいよ、今年もクリスマスが近づいてきました。この時期ならではのお菓子もたくさんありますし、“クリスマス”と“お菓子“がそろうとワクワクしますね。
今回はクリスマス特集です。まずは、1934年のイギリスのクリスマスカタログからケーキをどうぞ。

 

1. イギリスのクリスマスケーキ(1934年)

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クリスマスといえば、やはり欠かせないケーキ。そして、サンタクロースがクリスマスケーキを持つイラストに思わず目が引かれます。これは、イギリスの菓子メーカー Macfarlane Lang & Co Ltd(マクファーレン ラング)の1934年のクリスマス商品カタログの表紙です。“IDEAL CHRISTMAS GIFTS”(理想的なクリスマスプレゼント)のタイトルも気になります。
早速、中を見てみましょう。

 

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カタログには、色とりどりに飾られたクリスマスケーキが並んでいます。ケーキの断面も描かれているので、当時どのようなケーキが作られていたのかよくわかります。
イギリスではドライフルーツがたくさん入ったケーキに、アイシングされた日持ちの良いものが主流です。日本のクリスマスケーキとは違いますが、どれにしようか悩みそうですね。

 

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同じカタログから。どれもデザインが凝っていて、食べるというより飾っておきたい感じがします。
「各ケーキは透明な紙で包まれ、白い箱に詰められています。」との注釈も。

 

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表紙のサンタクロースが持っているのはこのケーキ。よく見ると、トナカイにそり、ではなく、車に乗ったサンタさんです。
カタログによると、その名も「CHRISTMAS」。 ダークフルーツケーキにアーモンドペースト、どんなお味だったのでしょうか。
どうやらABCの3サイズあったようで、Cの6lb.とはおそらく6ポンドの重さということ。何と約2.72kg ずっしり重すぎますね。

 

2. イギリス クリスマスのお菓子の缶(1940年)

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おなじくイギリスの菓子メーカー Huntley & Palmers (ハントレー&パーマーズ)の1940年のクリスマス用のカタログです。同社は、前回のアンティークな菓子缶でもご紹介しましたが、ここでもさまざまな菓子缶が掲載されています。“for OVERSEAS”とあるので、海外向けのようです。

 

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中にはこのようにお菓子の缶が並んでいます。中央はショートブレッド(スコットランドの伝統的なバタークッキー)、右上はクリスマスビスケットの缶です。

 

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別のページには、缶入りのケーキもあります。「DANDEE CAKE」(ダンディーケーキ)とは、スコットランドのダンディーで誕生した、フルーツケーキの表面にアーモンドがたっぷりと飾られているのが特徴のケーキだそうです。

 

今回は、クリスマス特集ということで、イギリスのカタログをご紹介しました。とても80年以上前のものとは思えない、色鮮やかなケーキに驚かされますね。
さて、今年のクリスマス、皆さんはどのようなケーキを召し上がりますか。

 

※前回の記事はこちら⇩

> お菓子な博物館 第10回 ~イギリス発‼アンティークな菓子缶 編~

 

<今回の展示品>

① クリスマス用カタログ 「IDEAL CHRISTMAS GIFTS」 / イギリス Macfarlane Lang & Co Ltd  1934年   約26 × 20 cm

② クリスマス用カタログ「CHRISTMAS BISCUTS & CAKES」 / イギリス Huntley & Palmers 1940年   約19 × 27 cm

①②共、デザイン&印刷:JAMES HAWORTH & BRO.L.D

 

 

所蔵:株式会社山星屋

この記事を書いたライター

yoshi

お菓子と歴史が大好きな、「お菓子な博物館」の専属学芸員。ここでしか見られない、貴重なコレクションを独自目線で皆様にご紹介します。好きなお菓子はロングセラーの定番商品。でも新製品も気になる(笑)

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