2025.11.17
IKEAで見つけた、プチプラで美味しい冬の菓子――北欧の森から届く、甘い幸せを探しに〜お菓子パッケージの世界 第37回~
皆さんご存知、北欧スウェーデンのライフスタイルブランド、IKEA。
家具やインテリアだけでなく、店内を歩くだけで「こんな暮らし、してみたい」と思わせてくれる、まるで生活のテーマパークのような存在です。
そんな“北欧の心地よさ”に触れたあとに立ち寄るフードマーケット――実は、ここがお菓子好きにはたまらない名スポット。
スウェーデンの食文化がぎゅっと詰まったチョコレートやクッキーは、どれもプチプラなのにデザインも味も本格派。
冬のティータイムや、ちょっとしたクリスマスギフトにもぴったりです。
今回はその中から、見た目も味わいも楽しい、チョコレート菓子を中心に5品をセレクトしてみました。
1. ケックスホクロード(KEXチョコ) 599円――黄色とオレンジの幸福カラーが可愛い、サクサクの北欧ウェハース
棚の間でひときわ目を引く、黄色にオレンジのパッケージ。その明るい色使いだけで、もう心がぽっと温まります。袋を開けると、個包装のウェハースチョコが12個入っています。
「KEX」はスウェーデン語でビスケットという意味。サクッと軽やかなウェハースに、柔らかいミルクチョコが優しくからまり、まるで北欧のティータイムにお邪魔しているような気分になります。甘すぎず、口どけもすっと軽やか。午後のコーヒーのおともにも、仕事の合間のちょっとしたご褒美にもぴったりです。
個包装なので、友人への差し入れや、オフィスでの「ありがとう」のひとことに添えて渡すのもおすすめ。明るいパッケージカラーは、冬の空気の中で小さな太陽のように感じられます。
2. ベローニング(ミルクチョコレートバー) 99円――100円切るとは思えない満足感。キャラメル×オーツ麦の北欧バー
IKEAのお菓子売り場で、「これが99円!?」と二度見してしまうのが、この「ベローニング」。長さ8センチほどのミルクチョコレートバーが2本入っているのですが、そのクオリティは驚くほど高いのです。
オーツ麦のビスケットにキャラメルを重ね、その上をやさしい甘さのミルクチョコでコーティング。ひとくちかじると、サクッと軽やかなビスケット層のあとに、とろりとしたキャラメルの甘みが広がり、最後にチョコのまろやかさが追いかけてくる三重奏。
まるで、北欧の冬の夜にキャンドルの灯りの下で食べたくなるような、心をほぐす味です。
その名の「ベローニング」は“ご褒美”という意味だそう。まさに頑張った自分への小さなご褒美にぴったり。2本入りなので、友達、恋人、夫婦で一緒に頬張るという楽しみ方もいいですよね。
3.カッフェレプ(チョコレートクリームビスケット) 299円――王道のチョコサンドは、IKEA流プチギフトに変身
IKEAファンの間でも人気の高い「カッフェレプ」シリーズ。中でもこのチョコレートクリームビスケットは、誰に贈っても喜ばれる王道のおいしさです。
白と茶の2色のビスケットの間に、とろりとしたチョコレートクリーム。しっとりでもなく、かといって硬すぎず、ほどよい食感のバランスが絶妙。ティータイムにひとつ食べると、ついもうひとつ…と手が伸びてしまいます。
13枚入りで、円柱型のパッケージというのもポイント。これが実はとてもラッピングしやすい形なのです。
私はIKEAで以前購入した紙ナプキンを使って包み、赤い毛糸でリボン結びしてみました。すると、まるで北欧のクリスマス市で見かける手づくりギフトのような雰囲気に。プチギフトとして職場の同僚に配ると、喜ばれること間違いなしです。
4. ヴィンテルサーガ(ジンジャーブレッド入りミルクチョコレート) 399円――スパイスの香りが広がる、冬の物語のような板チョコ
「ヴィンテルサーガ」という名前には、“冬の物語”という意味があるそうです。その名の通り、ひとくち齧るとまるで冬の物語の世界に迷い込んだような香りが広がります。ミルクチョコの中には、ジンジャーブレッドのクラム(かけら)がたっぷり。スパイスの香りとチョコのまろやかさが絶妙に溶け合い、甘いのにどこかキリッとした大人の味わい。紅茶やホットワインと合わせると、より深みが出そう。
水色の箱に、冬の絵柄が描かれたデザインも素敵。IKEAらしい北欧のウィットを感じるパッケージは、そのままギフトにもぴったりです。
寒い夜にこのチョコをひとかけら口に入れると、心の奥がほんのり温まるような、そんな“北欧の冬の魔法”を感じます。
5. カッフェレプ(アルファベットビスケット) 299円――文字の形がかわいい、遊び心たっぷりの北欧ビスケット
最後にご紹介したいのは、思わず笑顔になってしまう「カッフェレプ」のアルファベットビスケット。AからZまでの文字が散りばめられた一口サイズのビスケットが、175グラムもたっぷり入っています。
ほんのりバニラが香り、甘さ控えめ。サクサクと軽やかで、つい「もう一個だけ」と手が止まらなくなるタイプ。紅茶やカフェオレとの相性も抜群です。
お子さんと一緒にアルファベットを並べて遊んだり、友人へのメッセージをお菓子でつくったりと、アイデア次第で楽しみ方が広がります。
私はこの箱を、IKEAの紙ナプキンでお弁当包みのように包み、今度は白の毛糸で結んでみました。さらに、クリスマスデザインの紙コースターをカード代わりに添えると、ちょっとした北欧の贈り物のように。(なんとこのコースター、6枚入りで129円、マジックでメッセージを書けば、カードに変身!)
プチプラながら、心をこめたラッピング次第で、世界にひとつだけのギフトになります。
IKEAのお菓子は、手軽な価格なのに、デザインも味も北欧らしさにあふれています。
ちょっとした贈り物に、紙ナプキンやコースターでひと工夫すれば、素敵な“北欧ギフト”に早変わり。
慌ただしい冬の毎日こそ、甘いひと口で心を休める時間を。
IKEAで見つけたオシャレなお菓子たちが、今年の冬を少しあたたかくしてくれますように。
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堤信子さんプロフィール

福岡県生まれ。県立修猷館高校から青山学院大学経済学部を卒業後、FBSにアナウンサーとして入社、その後フリーに。日本テレビ「あさ天ファイブ」「ズームインスーパー」、TBS「はなまるマーケット」のレギュラーを長年つとめ、現在、フリーアナウンサー、大学講師、コラムニストとして活躍中。また、文具やお菓子箱のコレクターとして、NHK Eテレ「デザインプラス」、NHKワールド「カワイイインターナショナル」、TBS「マツコの知らない世界」「サタデープラス」などにご出演。
▶連載コラム
講談社ファッションウェブマガ「mi-mollet」 文具と雑貨連載ブログ「今日の愛おしいもの~文具と雑貨~」、ライフスタイル連載「お菓子箱ラバー堤信子の愛おしいおやつ、時々珈琲」▶エッセイ
インスタグラム「イービーエムさやん」 ミニエッセイ連載「あなたのここちよさを作る習慣」▶書籍
・「TOKYO文具雑貨散歩~旅鞄いっぱいの東京」辰巳出版(新刊)
・「堤信子のつつみ紙コレクション」玄光社
・「旅鞄いっぱいの京都ふたたび」実業之日本社
・「旅鞄いっぱいのパリふたたび」実業之日本社
・「旅鞄いっぱいの京都・奈良」エイ出版社
・「旅鞄いっぱいのパリ・ミラノ」本の泉社
・「100人中99人に好かれるありがとう上手の習慣」ディスカヴァー21社
・「ありがとうの届け方」主婦と生活社
・「堤信子の暮らしがはずむちょっといい話」実業之日本社
▶「お菓子パッケージの世界」連載に向けて、読者の皆様へメッセージ
癒されるお菓子、幸せを運んでくれるお菓子を、みなさんとともに五感で楽しみ、その小さな喜びを文字にしていけたらと思っています。 よろしくお願いいたします。堤 信子
フリーアナウンサーでお菓子箱コレクターの堤信子さんが、癒されるお菓子、幸せを運んでくれるお菓子を、五感で楽しむ連載企画「堤信子さんと巡るお菓子パッケージの世界」。好きなお菓子は「多すぎて書ききれません!」


