2023.10.03

【懐かしくて愛おしい】70~80年代からある、思い出のおやつ


「お菓子と、わたし」をお読みの皆さん、はじめまして!
フードジャーナリストこと、お菓子缶研究家の中田ぷうです。

仕事柄もありますが、スーパーマーケットやコンビニをリサーチするのが大好きで、ほぼ毎日“夕飯の買い物”を言い訳にスーパーとコンビニを回り、“気分がアガる、心躍るお菓子”を探しています。

また家で原稿を書く仕事をしているので、“おやつの時間”は私にとって大切な休憩時間。外すことはできません。この連載では、私の暮らしに欠かせない、身近なおやつを紹介していければと思います。

初回は、今でもときどき食べる“思い出のおやつ”をご紹介します。

目次

1.小学校低学年時、ハートをわしづかみにされたお菓子といえばこれ!

明治「ツインクル」①

「明治」の「ツインクル」。このお菓子が発売されたのは昭和55年、1980年のことでした。

昭和のファンシーショップ全盛期に登場したこのお菓子。ときめかずにはいられませんでした! 

今風に言えば、“テンション爆上げ!”と言ったところでしょうか。しかも当時としては“ちょっとお高いお菓子”だったため、そうしょっちゅう買ってもらえるものではありませんでした。それだけに買ってもらったときのうれしさと言ったら!

70年代から80年代、かすかな記憶でしかありませんが、この時代、今につながる“目からもときめくビジュアル系のお菓子”がどんどん登場した時期だった気がします。

明治「ツインクル」②

うずらの卵大のチョコレートを“ツインクルちゃんと仲間たち”が描かれたカラフルなホイルで包んだ、このかわいらしい姿! 

子どもの頃はこのホイルすら宝物で捨てられず、何度母に見つかって怒られたことか……(笑)。

明治「ツインクル」③

「ツインクル」の何が楽しいって、ただ卵型のチョコレートなのではなく、中に金平糖やミンツが入っていること。必ず振って「カラカラ」という音も楽しんでいましたよね。

そしておまけのシール。ピンクの頭の「ツインクルちゃん」がかわいくて、このシールも宝物でした。

発売から今年で43年。子どもたち(ハタチと12歳)もお世話になったチョコレートです。

2.わが家の定番おやつといったらこれ! 代々愛するおせんべい

金吾堂「厚焼」①

ずっと祖父母も一緒に暮らしていたのですが、祖父のおやつ缶(※)、祖母のおやつ缶、母のおやつ棚、どのおやつコーナーにもあったのが「金吾堂」の「厚焼」でした。

全員、「お煎餅は『金吾堂』さんがいちばん! この厚みと歯ごたえがたまらない!」と言うものですから、すっかり洗脳されてしまい(笑)、今だ私の好きなお煎餅ナンバーワンは「金吾堂」のもの。もはや私の子どもたちも“洗脳”されています(笑)。

中でも“ごま”が大好きで、食べ方にもこだわりがあるんです。

金吾堂「厚焼」②

必ず焼き海苔に巻いて食べるんです! ひと手間ですが、これが香りと満足度がアップして“金吾堂のおせんべい”がさらにおいしくなるんです。お煎餅好きさんはぜひやってみてくださいね。

※好きなおやつを入れるための空缶。当時はお中元・お歳暮文化が今以上に盛んだったため、大ぶりの「豊島屋」の「鳩サブレー」の缶や、「泉屋東京」の缶をおやつ缶としてリサイクル利用していました。

3.母と祖母が大好きだった“地味おやつ”

タケダ「麦ふぁ~」①

こちらは1970年、私が生まれる前からあった「タケダ」のウエハース「麦ふあ~」。祖母と母にとっては、健康的なおやつに映ったのでしょう。2人ともよく買ってきておやつに出してくれるですが、子ども心には“ときめき”のないおやつで、これが出されるとがっくり……! 

先にご紹介した「ツインクル」のような華やかでときめくお菓子が食べたいのに、お皿にのっているのは「金吾堂」のお煎餅と「麦ふあ~」だなんて……

「なんでうちのおやつはいつも茶色なんだろう」。今となっては最高のおやつなのですが、当時はこれを見ると落ち込んでいました(笑)。

タケダ「麦ふぁ~」①

と言いながら、自分の子どもたちにも食べさせる私(ちなみに子どもたちは大好きです)。

この「麦ふあ~」、発売当時からガスの直火で焼く製法にこだわり、とにかく香ばしくて、“サックサク”の食感が超魅力的! 

牛乳はもちろんカフェオレやミルクティーとも相性抜群で、仕事の合間のおやつタイムにときどき登場しています。

4.憧れだったおやつ2選! 38年越しの悲願達成!

ブルボン「エブリバーガー」「チョコあ~んぱん」①

そしてこちらは“違う意味での思い出”があるお菓子です。

1985年に発売された「エブリバーガー」と翌年1986年に発売された「チョコあ~んぱん」。どちらも「ブルボン」の商品で、発売された当時、衝撃的でした。子どもにとって“何かを模したお菓子”って魅力的ですよね。

それまでも「たけのこの里」や」「きのこの山」なども発売されましたが、この2つのお菓子はパッケージも華やかで当時の子どもたちは目がハートになっていた記憶があります。

しかし、私には最難関が立ちはだかっていたのです! 

それは“母と祖母”。「子どもにはヘルシーなお菓子を!」がスローガンだった母と祖母には買ってもらえず、気づけばすっかりその存在を忘れて、今年50歳になってしまいました(笑)。

ですので、実はこの2つのお菓子は“食べてうれしかった思い出”ではなく、“食べさせてもらえなくて悲しかった思い出”のおやつなんです。でもきっと皆さんにもそういうおやつ、ありますよね!

ブルボン「エブリバーガー」「チョコあ~んぱん」②

50歳になり、悲願達成! 

はじめて「エブリバーガー」と「チョコあ~んぱん」、食べてみました。思い出補正も入っているのか、思わず食べた途端「おいっし!」と声が出てしまいました(笑)。

でもこの2つ、発売からそれぞれ37~38年経ちますが、今だ子どもたちのハートをつかむのでしょう。下の子ども(小学6年生)がおやつ棚にこれが入っているのを見つけ、「わ、かわいい! ハンバーガーとあんぱんの形のお菓子なんだ。食べてもいい?」と言ってきました。まさに“時代の超えて愛されるお菓子”になったんですね。

 

まだまだ今のようにカラフルで華やかなお菓子に溢れていなかった私の子ども時代。それだけに「ツインクル」や「エブリバーガー」への憧れが強かったのかもしれません。でも当時のお菓子が今だに食べられるなんて、素敵なことですよね。

あなたの“思い出のお菓子”は何ですか。

ときには子どものときのことを思い出しながら“おやつタイム”にしてみませんか。

↓次の記事はこちら↓

【今や世界で人気!】素晴らしき駄菓子の世界【今や世界で人気!】素晴らしき駄菓子の世界

 

中田ぷうさんプロフィール

フードジャーナリスト・お菓子缶研究家。大学在学中にファッション誌にてライターデビュー。卒業度、大手出版社に勤務。その後フリーランスに。理論的ファッション本、キャンプグッズ本を手がけ、ブームの立役者となる。2021年、長年の趣味であったお菓子缶の専門書「素晴らしきお菓子缶の世界」(光文社)を刊行。

▶ライター活動

小学館 kufura

講談社 ミモレ

▶趣味

お菓子缶集め・マグカップ集め、スーパーマーケット&コンビニ&デパ地下パトロール、サイクリング、パズルゲーム

▶好きなお菓子

冬季限定チョコレート「ラミー」、「ぶこつ」、「厚焼きごま」、「かっぱえびせん」、「じゃがりこ」、「水グミ」、「しゃりもにグミ」

▶今回の連載に向けて、お菓子と、わたし読者様へのメッセージ

お菓子は暮らしに彩りを与えてくれるエッセンス。明日の“あなたのおやつ”のヒントになったら幸いです!

この記事を書いたライター

中田ぷう

フードジャーナリストこと、お菓子缶研究家の中田ぷうが、スーパーマーケットやコンビニをリサーチして身近だけど“気分がアガる、心躍るお菓子”をご紹介。お菓子は暮らしに彩りを与えてくれるエッセンス。明日の“あなたのおやつ”のヒントになったら幸いです!好きなお菓子はラミー、ぶこつ、かっぱえびせん、水グミ、しゃりもにグミ

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