2025.12.10
お菓子のギフト・手土産のマナー完全ガイド|シーン別の選び方・予算・渡し方を解説
気持ちを伝えたい場面では、お菓子をギフトや手土産として選ぶ方が多いのではないでしょうか。一方で「どのタイミングで渡せばいいの?」「このギフトで失礼にならない?」と迷ってしまうこともありますよね。
この記事では、ギフトを贈る際の基本マナーから、シーン別に押さえておきたい渡し方、さりげない心遣いのポイントまで詳しく解説します。
ライトなプチギフトからフォーマルな贈答品まで、今日から使える実用的なコツをまとめています。ぜひ手土産選びやギフトを渡すときの参考にしてください。
目次
お菓子のギフト・手土産の基本マナー

出典:写真AC
まずは、どんなシーンにも共通する基本のマナーを押さえておきましょう。
相手のことを考えて選ぶ
お菓子のギフトや手土産は、相手の状況やライフスタイルを想像して選ぶことがもっとも大切です。値段や内容を考えることも必要ですが、受け取った相手の迷惑や負担にならず、喜んでもらえるかを意識して選びましょう。
避けたいギフトの例:
・高価すぎるもの
・日持ちしないもの(すぐに食べられる状況ならOK)
・大きすぎて持ち帰りが大変なもの
・香りや味に癖が強いもの
・好みが分かれるもの(辛味が強い、お酒が効いている等)
お菓子ギフトの場合は、
・個包装でシェアしやすい
・適度な量で負担にならない
・持ち帰りやすいサイズ
といったポイントを押さえると喜ばれやすいです。
会話が落ち着いたタイミングで渡す
ギフトや手土産は、挨拶が一段落して場が落ち着いたタイミングで渡すのが自然です。
シーンごとの目安
・訪問時:席に通され、落ち着いたタイミング
・ビジネス:本題に入る前、着席する前
・職場:相手の手が空いている時間帯(始業直後や繁忙時間帯は避ける)
バタバタしたタイミングで突然渡すと、相手を慌てさせてしまうことも。落ち着いた雰囲気を見計らって渡しましょう。
紙袋から出して渡す
ギフトや手土産は、紙袋から出して渡すのが基本です。紙袋はあくまで中身を保護するためのものなので、そのまま手渡すのはマナーとしては控えたほうがよいとされています。
ただし、外出先や帰り際など、紙袋がないと相手が持ち帰りにくい状況では袋のまま渡しても問題ありません。その際は「袋のまま失礼します」と一言添えると丁寧です。
【シーン別】お菓子のギフト・手土産のマナー|選び方・予算・渡し方
シーンによって、喜ばれるお菓子や渡し方のポイントは少しずつ異なります。ここでは、よくあるシーン別に失敗しないギフトマナーをまとめました。
友人・家族へ渡すプチギフトのマナー

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カジュアルな関係でも、ちょっとした心遣いが伝わるのがお菓子のプチギフトの魅力。気負わず渡せる一方で、相手の負担にならない軽さが大切です。
選び方
・日常的に楽しめるスイーツ
・量が多すぎず食べきれるサイズ
・みんなでシェアしやすい個包装
予算の目安
500〜1,500円程度
気軽に受け取れる価格帯が◎。誕生日や特別な日でなくても渡せるラインで、負担に感じさせません。
渡し方
会ってすぐの挨拶のタイミングや、カフェで席に着いた後などに自然な流れて渡してOK。「これ見つけて、あなたが好きそうだなと思って」など一言添えると、より気持ちが伝わります。
職場・同僚・上司へのギフトのマナー

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職場では、配りやすさと気を遣わせない価格感がポイント。個数が多い場や年齢層が広い場では、万人受けする味が安心です。
選び方
・個包装で配りやすい
・常温保存できる
・系列店やメーカーの信用があるもの
・香り・味に癖がないもの(チョコ、焼き菓子など)
予算の目安
1,000〜2,500円程度
気遣いとして自然で、周囲にも配りやすい価格帯。高すぎると「お返しをしないと…」となりがちなので注意しましょう。
渡し方
始業前や休憩時間など、落ち着いた時間帯にそっと渡すのがおすすめ。「みなさんで食べてください」と添えると自然です。
連休明け・繁忙期など忙しい時間は避けましょう。
取引先・ビジネスシーンの手土産のマナー

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ビジネスの手土産は、相手への敬意と信頼を示すツールにもなります。相手企業の規模、役職、関係性を踏まえて選びましょう。
選び方
・百貨店ブランドや老舗の定番品
・日持ちする焼き菓子や和菓子
・箱がしっかりしていて見栄えが良いもの
・生菓子・要冷蔵品・香りが強いものは避ける
・持ち帰りやすさ(重さ・サイズ)も配慮する
予算の目安
3,000〜5,000円程度
ビジネスの場では、安すぎても軽く見られ、高すぎても過剰。3,000〜5,000円台は、きちんと感と気遣いのバランスが取りやすい価格帯です。
渡し方
訪問時は、受付を済ませたあとや席に通されて場が落ち着いたタイミングで渡すのが基本。会議の場合は、本題に入る前の挨拶の段階で渡すと自然です。いずれも、紙袋から出し、箱を両手で持って丁寧に渡しましょう。
「本日はお時間をいただきありがとうございます。よろしければお受け取りください」「お口に合えば幸いです」など、控えめな一言を添えるとより好印象です。
結婚挨拶・義実家訪問の手土産のマナー

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人生の節目やフォーマルな場では、格式を意識した上品なお菓子が安心。相手の家族構成や好みが事前にわかれば、より丁寧に選べます。
選び方
・上品で落ち着いた見た目の和菓子 or 焼き菓子
・箱入りで丁寧な包装のもの
・年齢層が広くても楽しめる味(羊羹・フィナンシェ・最中など)
・アレルギーや好き嫌いの有無、家族の人数などを事前に確認する
予算の目安
2,000〜3,000円台程度
気持ちをしっかりと伝えつつ、相手に気を遣わせすぎない価格帯。初めての訪問なら、上品で落ち着いた3,000円前後の手土産がもっとも無難です。
渡し方
席に通されて挨拶がひと段落してから、紙袋から取り出し、表書きが相手に向くようにしてお渡しします。「お気に召していただけたら嬉しいです」といった控えめな一言を添えると、より丁寧で好印象です。
・お菓子のギフト・手土産選びのコツ|気が利くと思われるポイント

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相手に「気が利く」「センスがいい」と感じてもらえるお菓子のギフトには、いくつか共通のポイントがあります。価格やブランドだけでなく、相手に寄り添った選び方を意識することが大切です。
ここでは、覚えておくと役立つ気遣いのコツを紹介します。
相手のライフスタイルに合わせる
贈る側が「おいしそう」「かわいい」と思っても、相手のライフスタイルに合わないと負担になってしまうことがあります。
・忙しい人 → 個包装で日持ちするもの
・小さな子どもがいる家庭 → 甘すぎない・安全な素材のお菓子
・高齢の方 → やわらかい和菓子や食べやすいサイズ
など、相手の毎日を想像しながら選ぶと、自然と思いやりのあるギフトになります。
相手の好みをさりげなくリサーチする
大げさな情報収集をしなくても、日常の何気ない会話からヒントを得られることがあります。
例:
「和菓子が好きらしい」
「ビターよりミルクチョコ派」
「コーヒーをよく飲む」
少しでも好みが分かれば、選ぶお菓子の方向性が絞れ、より満足してもらえるギフトに。「自分のために選んでくれたんだ」と感じてもらえると、それだけで大きく印象がアップします。
季節やイベントを意識する
季節感のあるギフトや手土産は、自然にセンスの良さを演出できます。
・春:桜・苺のスイーツ
・夏:ゼリー・涼菓・柑橘系
・秋:栗・さつまいも・焼き菓子
・冬:チョコレート・濃厚系スイーツ
期間限定の味やパッケージは「選んでくれた感」が伝わりやすく、特別感が出ます。
お菓子のギフト・手土産の熨斗(のし)・ラッピングの基本マナー

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ギフトや手土産を気持ちよく受け取ってもらうためには、のしやラッピングのマナーも押さえておくと安心です。場面に合ったのしや包装を選ぶことで、失礼のないスマートな贈り物になります。
のしが必要なシーン
のし紙は、お祝いの気持ちを丁寧に伝えたい場面で使われるものです。結婚祝いや出産祝い、入学祝いなどの人生の節目はもちろん、お中元・お歳暮・お年賀といった季節のご挨拶にもよく用いられます。
また、いただいたお祝いへの「内祝い」にものしをかけるのが一般的で、感謝の気持ちをより上品に伝えられます。
一方で、ちょっとした手土産や訪問時のお菓子、社内の差し入れなど、堅苦しさを避けたいカジュアルな場面では、のしを付けなくてよいでしょう。
のしの種類
のしには、大きく分けて「蝶結び」と「結び切り」の2タイプがあります。用途を間違えると失礼になることもあるので注意しましょう。
蝶結び(花結び)
何度あっても良いお祝いごとに使用。
例:出産祝い、入学祝い、お中元、お歳暮など
結び切り
一度きりであってほしい場面に使用。
例:結婚祝い、快気祝いなど
表書き
のしの上部に贈り物の目的、下部に贈り主の名前を書きます。
・一般的なお祝い:「御祝」「御礼」「内祝」など
・結婚関連:「寿」「御結婚御祝」
・お中元・お歳暮:「御中元」「御歳暮」
※迷った場合は、贈る目的にもっとも近い表書きを選びましょう。
包装紙の色の選び方
包装紙の色は、シーンに合わせて選ぶと上品な印象に。
・お祝い・ハレの日:白・赤・ピンク・金・華やかな柄
・改まったお礼やビジネスギフト:ネイビー・グレー・ブラウンなど落ち着いた色
・弔事:白・黒・グレーなど控えめな色
・季節感を出したい場合:春はパステル、夏は涼しげなブルーやグリーン、秋冬は深みある色がおすすめ
まとめ|基本マナーを押さえて喜ばれるお菓子のギフト・手土産を選ぼう

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お菓子のギフトや手土産は、相手の好みや生活をイメージし、思いやりを持って選ぶことが大切です。そのうえで、シーンに合ったお菓子選びや渡すタイミングなどの基本マナーを押さえれば、より気持ちが伝わり、きっと喜んでもらえるはず。
ちょっとした手土産から、大切な場面の贈り物まで、今回紹介したポイントを参考に、相手が笑顔になるギフト選びを楽しんでみてくださいね。
ほしあゆみ
かわいいものと懐かしいものとアイドルが好きなライター。読者のみなさんに楽しんでいただける記事をお届けします。好きなお菓子はグミとポテチです♪


